(再)Symptom 20171025(№98)(お萩)

(写真:萩沢写真館

 

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おしまいから話すと、俺はそれっきり「ATGCさん」と疎遠になってしまった。何が正解だったのか今でも分からない。ただ、俺の選んだ答えはどうやら間違いだったらしい。


手紙を彼女からもらって俺は本当にうれしかった。すぐに、俺は彼女に返事を書いた。ノートの端をきれいに切り取り、「くれ」と書いて折ったそれを彼女にそっと渡す。その日はそれから何も起こらなかった。次の日登校すると、粒チョコレートが入ったハート型のケースを包装紙でくるんだものが机の中に入っていた。それきりだった。彼女はそれ以来、口をきいてくれなかった。


2年生はあっという間に終わり、4月、3年生になって俺はATGCさんと違うクラスになった(その学年は1学年で階が違うほどたくさんのクラスがあった)。部活も引退し、彼女とは別の高校に進学したことでまったく音信不通になった。(もっともそれは俺が一方的に彼女に対してそう思っていただけのことで、彼女にとっては単に「クラス替えがあった」ぐらいのことでしかないということも十分考えられることであるけれども。