(再)Symptom 20170202(№72)(お萩)

(写真:萩沢写真館)

 

そろそろ人事異動の季節ですね。もし自分が異動となった場合、離任式でなんと言ったらインパクトがあるか。今日はそんなことを同僚と話しつつ帰りました。その一つです。
 

「えー皆さん、3年間ありがとうございました。僕は、勤務中、いつも、勃起してました。繰り返します。いつも、勃起、していました。これからもお元気で。」
 

さて、ここからお話ししたいことはこの下らない文言についてではないのです。こんなもんは下らない下ネタに過ぎない。ここで考えたいのはこの、「勃起」という言葉についてです。
 

皆さんも、今、おそらくお一人でスマホなりコンピュータの画面を覗いていらっしゃるかと思いますが、一度発音してみてください。「勃起」。
 

どうですか?
 

何がどうですかかというと、男性のあれがああいった状態を呈するのを表すのに、他に幾らでも言葉あるのになぜに、これほどまでに、音素上、バッチリな言葉を当てたのか。
 

ここが問題なわけです。
 

「ボッ」という破裂音と「キ」という擦音の微妙な組み合わせ。あたかも何か得体の知れないしかし異論を挟む余地のないも力強いものの現出。それを見事に表現しているのではないか。
 

これが意味的に類似な「直立」等では、やはり音としては弱い。
 

いかようにして「勃起」という、言語的な意味と音声的に適切な調和を生み出す語がこの世に創造されたのか。決して漢字を当てた、というだけでは済まされない何か奥深いものがあるのではないだろうか。そういった結論で、俺は同僚を駅で降ろました。
 

明日も続きます。