(再)Symptom 20160902(№13)(お萩)

(テキスト:お萩 / 写真:篠有里

 

年が明けてからの7日間、僕はまるまる眠ることができなかった。といってもそれはとりたて苦しいものではなく、単に眠りが訪れないというだけであった。しかし、ちょうど1週間目にあった職場の定期健康診断でそのことを告げるとそのまま病院に行くように言われ、病院では医者から、そのまま仕事を休むように厳命された。そして僕は休職期間に入った。
 

眠れないというのは不思議なもので、初めのうちこそ少し焦ったりしたのだけども、次の日、特に眠気で生活が脅かされるというわけでもないとわかると、その焦りもなくなってしまった。それまで寝ていた時間にベッドに入り、灯りを消して一晩中、暗い部屋で、実際は暗くて見えない天井を眺め、朝がくるのを待つ。