「騎士団長殺し」が出る。
そう聞いてからどれだけ時間がたったろう。とても長かったような気もするし、あっという間だった気もする。とにかくあと二週間か。男は思った。もうすぐなのだな。
前期高校入試。
ICT利活用公開授業。
学年末考査。
「騎士団長殺し」が出るまで、あげただけで大きな三つの行事が立て続けに並んでいた。どれも失敗の許されない業務だ。三つの行事を越えなければ読むことができないのかと思うと、気が遠くなったものだ。
今やどの行事も終了した。あとは待つだけ。新潮社のウェブサイトには村上作品では毎度、そうであるように、本の題名以上の情報は書いていない。「表紙」すら見せていない。あと2週間で書店に並ぶんだぜ?何なのこの情報統制?相変わらずだな。読者を最大限に煽りやがる。
いいさ、あとは出るのを待つだけだ。アマゾンの予約でも発売日当日に届く予定だし。ゆっくり待とう。