Symptom 20160925(№24)(お萩)

 

 

 結局、伝えようとしなければ伝わらないのだ。変えようとしなければ変わらないし、始めなければ始まらない。僕たちはそういう風にできているのだ。

 

 どれだけ思考をめぐらしても、適切な言葉で、適切な相手に伝えなければ、こちらの意図は理解してもらえない。そして、どれだけ思考をめぐらしても、適切な理屈で、適切な部分を変えていかなければ、嘆くべき状況は変わらない。さらに、どれだけ思考をめぐらしても、適切な方法で、適切なところから始めなければ、何事も完成へはいたらない。

 

 そうであるにもかかわらず僕は、何を伝ればいいのかわからない。どれを変えたらいいのかもわからないし、どこから始めたらいいのかすらわからない。

 

 暗闇で配電盤のスイッチを出鱈目に、入れては切り、切っては入れてみるのだけれども、照らしてほしい部分は照らされず、照らす必要のない部分に明かりが灯る。開演のブザーが鳴っては、止み、暗幕が上がっては、下がる。いったいどこで、間違ったスイッチを押してしまったのだろう。今となっては見当すらつかないし、その見当も推測の域を出ることはない。僕は配電盤の前で、ひどく当惑する。