過去テキスト「花売り」とカラーバランス崩壊(篠有里)

「花売り」

あのひとは花を売るのをやめて
いったいどこへいったのか
わたしがそこへ訪ねていけば
ガラス張りの木枠の中
古いミシンが1台切り

道路の上の毛皮のように
カラスに喰われて
何もない、わたしの中身
どこにもいけないと思えたその時
やはり聞こえてくる、あの音

さざめくしじま
ひそやかに死に絶えた道路のひび
なぞりつつ広がるわたしの背後に
あのひとがせまってくる

流れゆくわたしが
何故と問う、その隙に
確実にときは過ぎゆく

すべての出来事
したたりおちる結果
わたしの脳内のひみつの一つ
あのひと
あのひとはいったいどこへいったのか

わたし、そしてやはりわたし
かたことと音もしない
そこ、壊れた機械
花を売る事をやめて
わたしはいったいどこへ流れるのか

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以前やってた詩と写真の合同ブログ(私と萩氏でやってました)に掲載してた作品を引っ張ってきました。

かなり昔に書いた物ですね。今はもうテキスト書く気が無い。つか書けない。

 

写真の方は、見事にカラーバランスが寒々しくなってしまったのが逆に面白くて採用しました。

LOMOLC-Aを使ってた時を思い出す。

とゆーか、萩氏に「クロスプロセス風だ」と言われて、そーいやそーだなと気づかされたという。

 

 

カラーバランス崩れな作品もう1枚。

蓮の葉っぱがモノクロ風に。